岩戸の闇と、
還ってくる光
記紀に伝わる、神々の物語。傷つき、閉ざし、そして再び世界へ光をもたらした女神の章。
高天原の主宰者
父・伊邪那岐神より高天原を授けられた天照大御神。穏やかで聡明な治世のもと、神々と人々の世は静かに整えられていった。だが、ある日、弟・須佐之男命が天上に現れ、すべてが変わり始める。
天岩戸の闇
須佐之男命の暴虐 ― 田の畔を毀し、神聖な機織りの場で逆剝ぎの馬を投げ込んだ。機織女は驚き、命を落とす。傷ついた天照大御神は、ついに天岩戸を閉ざし、その奥に身を隠してしまわれた。世界は、闇に包まれた。
光、還る
困り果てた神々は、天安河原に集まり議を凝らした。天宇受売命が舞い、神々の笑い声が高天原に響き渡る。「外に何があるのか」と岩戸を少し開けたその瞬間 ― 八咫鏡に映ったご自身の姿に驚き、引き出されたお方。世界に、ふたたび光が戻った。